1.葛飾区全体
まずは、葛飾区のバックデータです。
関心がおありの方は、それぞれ、キィワードを検索されて、そちらへお進みください。
あくまで日本全体から見られているという想定で記載します。
よくご存じの方は、なにとぞ、ご勘弁を!
葛飾区をいくつかの断面から分析し、ご紹介してみます。
《 葛飾区の概要 》
葛飾区のバックデータ
■面 積 | 34.80㎡(23区中7位) |
■人 口 | 46万7千人(令和6年1月1日現在) |
■世帯数 | 24万8,433世帯(令和6年1月1日現在) |
■人口密度 | 1万3,338.3人(令和5年1月1日現在) |
地図の出典:
東京都:葛飾区地図 – 旅行のとも、ZenTech
《 位 置 》
東京都の23区の特別区のうちのひとつで、東京東部に位置します。
西側で荒川を挟んで墨田区と向き合い、北西で足立区と、南側で江戸川区を接します。
お隣さん関係として、足立区、江戸川区、それに墨田区とは、「お仲間」の意識です。
北東では、埼玉県三郷市、八潮市と接し、東は、江戸川を挟み、松戸市を臨みます。
地図の出典:
東京都:葛飾区地図 – 旅行のとも、ZenTech
《町 勢》
以前は、と言っても、つい最近まではという意味ですが、工業地域でした。
それも、住宅地の中に小さな町工場が点在していました。
この辺は、区内の柴又を舞台とした映画「男はつらいよ」シリーズでのタコ社長と寅さんとのやりとりでもお馴染みです。
現在は、これらの工場の跡地が大規模マンションや住宅開発の対象となり、山の手の住宅街と遜色なくなっています。
ただただ、人々の語らいの中には、まだまだ、下町が根深いているように思えます。
そんな葛飾区を様々な角度から見てみたいと思います。
撮影:京成金町線・柴又駅とブロンズの寅さん像
葛飾区は、川のまち
葛飾区には、千葉側からですと、江戸川、中川、そして、荒川があります。
そして、綾瀬川も下流部は、葛飾区内を流れます。
江戸川で千葉県と境を接します。
中川は区内を貫流し、途中、高砂で新中川と中川に分かれ、中川は荒川と合流して、東京湾へ。新中川はその河口に、東京ディズニーランドがあります。
なお、中川の水源は、埼玉県の羽生市です。
荒川は、墨田区との区界になっています。
地図の出典:
日本旅マガジン
葛飾区は、映画、漫画、アニメのまち
「フーテンの寅さん」、「こちら葛飾亀有公園前派出所」、「キャプテン翼」が、葛飾三大エンタメになりましょうか。
寅さんは、柴又、こち亀は、もちろん、亀有です。
キャプテン翼は、原作者の高橋さんが区内四つ木のご出身で、葛飾区役所近くの都立南葛高校のOBです。あぁ、こち亀の秋山先生も文字通り亀有のご出身です。原作者が出身地を描くのが特徴ですね。
寅さん映画やこち亀、それにキャプテン翼は、皆さん、読んだり、観たりされていると思いますので、
中味には立ち入りませんが、それぞれ、お休みの日には、聖地巡礼されるのも一興かと思います。
この三作品は、いずれもロングランシリーズなのが特徴です。末永く愛され、残っているものと思います。
撮影:亀有駅南口 こち亀メンバーのイメージ像
葛飾区は、おもちゃのまち
タカラトミーは、葛飾区役所そばにあります。立石所在です。
タカラトミーと言っておわかりづらければ、「ダッコちゃん」(古い⁉)、そして、何と言っても、「リカちゃん」、ミニカーの「トミカ」があります。
あとは、セキグチの「モンチッチ」も、みなさん、ご存知でしょう。
町工場の歴史が続く、葛飾ならでは、所産です。
まさに、葛飾は世界へ向けて、おもちゃの発信地とも言える存在です。
写真:タカラトミーのHPから
葛飾区は、再開発のまち
基本政策としての再開発整備事業は、どこも同じようですが、道路を拡張し、防火防災のため、区画整理を行った上で、商業集積を図り、利便性を向上させるというものが多いです。
いわゆる、キレイなまちづくり構想ですが、それはそれで賛同いたしますが、そうした過程で、何か置き忘れられていくものがあるのではないかとも感じています。
ノスタルジーがないと言えば、ウソになりますが、特に葛飾区の場合は、立石地区は私の勤務地、金町地区は私の居住地です。どうかお察しくださいと言いたいところです。
高齢者のひとりとしては、どうか、自分の存命中に再開発整備計画が完了しないことを、草葉の陰から祈りたい気持ちです。
そんな葛飾区の主な再開発事業計画は?
いかがでしたでしょうか?
多様な顔を持つ葛飾区の素顔を少しはご理解いただけましたでしょうか?
もちろん、こうした切り口、断面図だけでは、葛飾の全貌をお知らせしたことにはなりません。
一番、いいのは、葛飾区に暮らす、葛飾で働く、あるいは、葛飾区で遊ぶことだと思います。
上記のそれぞれの切り口を初めとして、または、導入部として、多彩な魅力をもつ葛飾へと踏み込んでいただければ幸いです。
2.立石エリア
さて、私たちは、この葛飾区の中でも、葛飾区役所の最寄り駅である「立石」地区に位置しています。
立石は、区役所、年金事務所を始め、お隣の青戸の葛飾税務署、公証役場などと合わせ、公共・行政機関が集中しているエリアです。
この京成ラインと、区北側の常磐線の駅である亀有、金町も、葛飾区のもう一方の中心エリアですが、こと、公共・行政面の中心は、立石、青戸となります。
これだけですと、「ふ〜ん、葛飾の中心は、立石かぁ」ということで終わりそうです。
確かにそれはそうなのですが(金町、亀有、青戸・高砂ほかのみなさん、ごめんなさい)、立石には別の顔があります。
そうです。立石と言えば、呑んべえ横丁ですね!
お好きな方は、ご存知かと思います。
そうです。
立石は、「千ベロのまち」でもあります。
千円でベロンベロンになるまで呑めるわけです。
駅北口の区役所を始めとした行政の顔とは異なり、南口は、アルコール専門地帯でもあるわけです。
実際にお越しなるのが、一番ですが、媒体で知りたい方には、こちらの本がおすすめです。
モツはモツでも、豚モツであること。下町ハイボールとは何か?
立石育ちの著者の十分すぎる蘊蓄が傾けてくれます。
ほかに、立石に関する様々な言及もあって、これを読めば、立石については、もう、「お腹いっぱい」といった本となっています。
立石の呑んべえ通りは、色々な方が書いておられますが、最近、見つけたブログはこちらです。
立石は再開発地区ですから、やはり、最新のものを見ておかないと、いざ、立石に来た際には、「あれれ、あの店がないな・・・」などということになりかねません。
こちらのブログ内でも、すでに失われてしまったお店が掲載されています。十分、ご注意くださいませ。
ただ、残念なことに、この呑み屋のまちも、すでにご覧いただいた、「立石駅南口再開発」の対象地です。
つまり、いまある光景は、何年か後には、消滅し、その後は、ご覧のものとは、一変したまちなみとなってしまいます。
さすがに、時の流れとして納得することは出来ず、辛いことに、抗うことも出来ず、世の中の同質性とか、整理整頓気質といったものに、すぐに納得するわけにもいきません。
効率性やコストパーフォーマンス、利益・売上、要領といったものが価値の第一に置かれるような社会は、決して好ましいものではないと思います。
いまの私のできることは、このまちで、今日もまたお酒を呑むことぐらいです。
3.東立石エリア
さて、私たちの会社が所在しているのは、「東立石」です。
立石と混同されていることが多いですが、隣接する全く別の町です。
立石は、先述のように、行政機関が多く集まり、導線のセンターラインである京成立石駅があり、呑んべえ中心に、駅前商店街が形成され、その上、現在、再開中で、今後、大きな変貌が見込まれる地域です。
くどいですが、立石が、千ベロの町であることは、くれぐれもお忘れなく。
対する東立石は、簡単に申し上げますと、立石から広がる住宅地であるとともに、旧来からの町工場がそこかしこに残っている地域です。
実際、用途地域をみても、「準工業地域」の指定が広く見られます。
その一方、新築の戸建てが建築中だったり、分譲開発地が散見されます。
不動産目線で申し上げると、立石は再開発待ち、東立石は現在、宅地改築の進行中といったところでしょうか。
そして、中川がそこかしこに顔をのぞかせる、川のまちでもあります。
そうそう、庶民目線も大事なところです。
その意味で、東立石の象徴と言えば、まずは、この「喜久の湯」さんです。
喜久の湯の昼と夜の風景
開店前の14時半前には、お客さんが列をなして、お店のシャッターが開くのを待っている光景が定番化しています。
銭湯に入って、あとは、のんびり、1日を過ごすというのも、贅沢なものです。
そして、東立石のもいうひとつの象徴と言えば、「東立石緑地公園」です。
この公園は、まさに、東立石のランドマークと言ってもいい存在です。
【東立石緑地公園バックデータ】
東立石緑地公園からの夜と昼
朝早くに、お年寄りの散歩と、犬を連れた方の公園歩きに始まり、お昼前は、幼いお子さんを連れたお母さんが、園内の遊具で子供を遊ばせる光景が見られます。
お昼はお昼で、近くにお勤めの会社員やOLさんが、公園のベンチでお弁当を広げています。
そして、午後一番には、高齢者の方々のゲートボール会場と化します。
日中は、道路を挟んで、向かいの本田中学校の生徒たちの体育の授業で、ランニング競走があったりもします。
そして、学校が終わる時間には、ランドセルを投げ捨てた子どもたちが、目いっぱい、公園内を駆け回っています。
寒い季節は、さすがに人の姿がなくなりますが、これが春夏秋などは、若い男女が、公園のベンチに座り、長い長い語らいをして時を過ごしています。
更に夏の夜間などは、若者たちが禁止されている花火で遊ぶといったところです。
園内の季節の花々ももちろんいいですが、このように、1日単位でみても、公園のサイクルがものの見事にハマっている感じです。
本当に、東立石にとっては、この公園は、恵まれた開放空間といったところです。
もうひとつの特徴は、中川との近接性です。
葛飾は、文字通り、川の町、それを象徴するような光景が広がります。
荒川、中川、江戸川が区内を縦貫しますが、ここ立石・東立石エリアでお馴染みなのは、中川です。
埼玉県の羽生市に源を発する中川は、ここ葛飾区の高砂大橋で、中川と新中川に分かれます。
新中川が本流からの直進ラインとなり、葛飾区、江戸川区と流れ、最後はあの東京ディズニーランドへと到達し、東京湾へ注ぎます。
対する中川は、高砂大橋から、大きく蛇行し、十分な川幅をとって、立石、東立石、奥戸、四つ木といったまちを流れつつ、西新小岩のあたりで、荒川と並行しつつ、葛西臨海公園のところで、東京湾に至ります。
イメージ的には、東立石からは、すぐ荒川に合流するような感じです。
このあたりの景観や、道沿いの水の流れは、まさに川のまちにふさわしいものです。
中川からみるまちの風景は、どれも魅力的ですが、やはり、その象徴は、スカイツリーでしょう。
東立石緑地公園から見た、昼と夜のスカイツリーの写真をお知らせしています。
このあたりには、一度、ジョギングやサイクリングにお越しいただきたいくらいです。
川の水や青い空がお好きな方は、こちらのブログも、ぜひ、参照されてください。
4.終わりに
葛飾に拠点を移して、3年を経過し、まもなく4年目を迎えます。
あまり成果のない日々でしたが、葛飾に拠点を置く以上は、地回りの点では、葛飾はもちろん、隣接する、足立区、江戸川区を合わせたエリアマーケットを確保していきたいと思います。
もちろん、マーケットと言っても、上記に限定されたものではなく、近接したという意味では、江戸川を挟んで、隣県の市川、船橋、松戸、柏といったところも、物件の流通が多いところですし、同じ下町エリアであれば、荒川を渡った墨田、そして、台東、江東も、お仲間ではあります。
しかし、まずはそう焦らず、欲張らず、商圏としては、十二分すぎる価値がある葛飾区から固めていきたいと思います。